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サルコペニアの原因-不活動-2020-09-03

こんにちは、あずま整形外科リハビリテーションクリニックの理学療法士の井上です。

今月はサルコペニアの原因の3つ目である『不活動(運動不足、低活動、活動量低下という言い方もあります)』をテーマに、掘り下げていきたいと思います。

皆さんもご経験や感覚的にご存知かと思いますが、運動不足になると筋肉の量(筋量)が減少して、筋力が低下していきます。

筋量が減少するということは、逆にいうと、脂肪が増加していくとも言えるかもしれません。

そして、運動しよう・動こうとすると「何か身体がだるい、身体や脚が重い」ということになったことがあると思います。

この誰もがご経験のありそうな、このような身体的変化はどのようにして起こるのでしょうか。

5月のブログでも投稿をさせていただきましたが、簡単に言うと運動不足では、「筋タンパクの合成が低下」し、「筋タンパクの分解が促進」されるからです。

これが筋力低下を引き起こし、運動するのが億劫になる原因と考えられます。

運動(特に筋力トレーニング)をすると、成長ホルモンやインスリン様成長因子1(IGF-1)といったホルモンが分泌されます。

これらのホルモンによって、筋肉の細胞内で複雑な過程を経て、筋タンパクの合成が促進されます。

つまり、運動をすることによって出るホルモンの働きが、筋肉を作るように作用し筋力が向上していきます。

一方で、運動不足(特に寝たきり)になると、上記の筋肉を作る過程が低下することに加えて、筋タンパクの分解が亢進されます(筋肉がどんどん減っていきます)。

この筋タンパク分解も筋肉の細胞内で行われますが、あまりに専門的過ぎるため、そのメカニズム(機序)については省略させていただきます。

しかし、いずれにしてもこの過程において、筋肉の細胞は小さくなったり壊されて少なくなったりして、筋肉が萎縮していくことになります。

また、先述したように運動不足では、脂肪細胞(特に内臓脂肪)が増加していきます。この脂肪というのは増加すると、体内で生じた炎症を助長させるという働きがあります。

つまり、たとえ小さな炎症であったとしても、脂肪細胞が少ない方に比べて脂肪細胞が多い方は、大きな炎症になっていくのです(炎症が筋肉を消耗させるメカニズムについては、7月のブログをご参照いただければと思います)。

以上のようなメカニズムによって、“不活動”・“運動不足”・“低活動”では、筋量が減少した結果、筋力が低下して日常生活が困難になっていく可能性が極めて高いです。

最近では、日本でも健康増進や生活習慣病の予防として、ウォーキングやマラソン、サイクリング等の運動をされている方が増えてきていますよね。

しかし、まだ日本においては運動に対する効果についての認識は低いように思います。

諸外国では、『運動は薬と同等の効果がある』というのが一般的になっていると言われています。

これを聞くだけでも、運動がいかに重要であるかお分かりいただけるかと思います。

ぜひ、日常生活に運動を取り入れ、運動不足にならないようにしていただければと思います。

理学療法士 井上拓也

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